2008年6月17日火曜日

ルームメイト


写真上:RTの作品

写真下:愛犬Baby

私のルームメイトは黒人のおばあちゃん、RT。FIT卒のアーティストである。そしてクリスチャンでもある。部屋には彼女が描いた絵、彼女が染色したスカーフ、彼女が作ったクッション、アクセサリーなどなどがたくさん置かれている。どれもアフリカンテイスト。そしてBabyという名の犬が一匹。この子はよく吠えるけど人なつっこくてとてもキュート。
不動産屋にこの部屋を紹介されて、初めて彼女と会って話した時はとてもウマが合うように感じた。私も彼女もクリエイティブ系で、私はブラックカルチャーが好きで、彼女も私を気に入ってくれ、家賃もデポジットもおまけしてくれた。アッパーウエストサイドで500ドル台なんて奇跡的格安レント、ほんとに神様としか思えなかった。
しかし住み始めてみると、おばあちゃんなのでテクノロジーを無視して住んでいることが明らかになった。パソコンを持っていないことは最初に聞いていたけど、電子レンジも掃除機もないなんて。最近わかったことは、彼女も私もベッドルームにはクーラーが付いていないと…。 暑くなり始めた6月始め頃に、彼女が私の部屋をノックして、これを取り付けなさい、と、窓にはめるタイプの扇風機を差し出した。しかもホコリだらけ。暖房は付いているので、夏になったらこれがクーラーになるのかと思っていたらそうではなかった。外は暑いのだから、窓に扇風機を付けて外の空気を取り込んでも変わらず暑いと思うんだけど… 換気扇と一緒ではないか?インターネット接続も、勝手のわからない外国なので相当苦労したし、ディスカウントストアでハンディタイプの掃除機を買ったらすぐに動かなくなってしまうし、家賃は安くてもこういった面でずいぶん出費がかさんでしまった。
RTは基本的にはいい人なのだがちょっとコワイ。親切とも言いにくい。キッチンに私の食器や鍋を置いておいたら、「これはあんたの部屋に置いときなさい」と言われてしまうし。その割りに彼女の食後の食器や鍋は洗わずに置きっ放し。ある日ご飯を炊いていたら、「ライスを作ってるの?私にちょっと分けてくれない?」と言うので、「いいよ、でも何の味も付いてない、ただのライスだよ」と言って皿に盛ってあげたら、「え?味がない?Oh, no. 塩でもかければいいのかいね」と、なんだか嫌な顔をされた。ありがとうもなし?これでもクリスチャンなのか?あげなきゃよかった、と思ったけどぐっとこらえ、「お好きな味をつけてください」と言ってキッチンを去った。
こんなことが立て続けにあったので、あまり彼女と顔を合わせたくない気分になってしまった。でも基本的に家にずっといるRT。朝起きる時間も、夕飯タイムも、寝る時間もあまり私と変わらないのですれ違うことも少ない。こういう時、クリスチャン魂が目覚める。「愛は忍耐強い。情け深い・・・。あなたの敵を愛せよ。」 そうだ。ちょっと嫌な気分になったくらいで避けてもお互い何の益にもならない。コミュニケーションを取るようにしよう。
ある週末の夜、RTがTVを見ていて、私は食器を洗って部屋に戻ろうとしたのだが、ちょっと話かけてみた。RT作のアクセサリーがキッチンに置いてあったので、これかわいいね、と言って、どんな風に作っているのかなどなどを聞いてみた。そこから教会の話、音楽の話など色々会話ができた。それから、ちょこちょこ世間話などもするようになった。相変わらずぶっきらぼうだけど。
先日、10日締めの家賃の支払いをすっかり忘れていて、11日の朝起きてみたら部屋の扉に「家賃は10日までに」という張り紙がしてあって、おわっ、こりゃまずい、と焦った。しばらくしてRTも起きてきたのですかさず、「ごめんなさい。家賃は今晩払います。」と言ったら、「あら、それで大丈夫よ。ただ忘れてないかと思っただけだから。」と、以外と親切な答えが返ってきた。
その夜仕事が終わって家に着いてすぐに家賃を払うと、「そういえばまだあんたのIDを見せてもらってなかったけど見せてくれる?それと緊急時のために、英語を話せるあんたの友達の連絡先も教えてね。」と言われたのでそうした。すると、「NYは大きな都会だからね。何があるかわからないのよ。何か困ったり変に思うことがあったらいつでも私に言いなさい。あんたにはここでハッピーに暮らしてもらいたいからね。」
RTからこんな言葉を聞けるとは思わなかった。そして、その日の彼女は妙にフレンドリーだった。整髪料は何を使ってて、使い心地はどうか、とか、私が天然塩を使ってうがいしてるのを見て彼女も真似するようにしたとか、色々言ってきて、最後にグッチの試供品コスメセットを私にくれた。またホコリをかぶってたけど、彼女の警戒心が取れて、信頼と愛情を示してくれたんだなって感じて、なんだかとても嬉しかった。

さてその後、急激に仲良くなって、ということは特になく、今までとあまり変わらない日々が続いている。でもお互い前よりも気兼ねがなくなったかな。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

Y家妻です。他人と一緒に住むというのは、夫婦になる相手でも最初は大変なのに、全く最初は知らない人と・・となると、どんだけ大変なのか。。。でも、神様に間に入っていただくと、上手くいくんですね♪ 良い証をありがとうございます。いろいろと難しいこともあると思いますが、ルームメイトさんとも同じ神の家族として良い関係を築けるといいですね!信仰の歩み、読んでいて励まされます!これからも神様が共にいてアメリカ生活を励ましてくださいますように・・・

lovelyday さんのコメント...

Y妻さん、ありがとう。誰と共にいる場合でも神様を中心にすることがいちばんなんだなって学んでます。「三つよりの糸は切れにくい」んだもんね。神様の励ましは本当に素晴らしいよ!